海外を訪れる際、まず気になることのひとつが「水道水は飲めるの?」という点ではないでしょうか。
結論から言うと、オーストリアの水道水はそのまま飲んでもまったく問題ありません!
むしろ個人的には、「わざわざ買わずに、ぜひ飲んでみてほしい!」と思うほど、品質・味ともに優れています✨
🏔 ウィーンの水道水は“世界最高レベル”といわれています
オーストリアの水道水は、地下水と湧き水がほぼ半分ずつの割合。
国土の約65%をアルプス山脈が占めるこの国では、山々の奥深くに、質の高い水がたっぷりとたくわえられています。
なかでもウィーンに届く水は、文字通り“アルプスの天然水”。
主にシュタイヤーマルク州の高地でくみ上げられた湧き水が、最長150kmのパイプラインを通って24時間以内にウィーンへと届けられます。
都市の水道水とは思えないほどのクオリティで、「世界最高クラス」と評価されるのもうなずけます。
氷のように冷たく、ミネラル分もほどよく、クセのないすっきりとした味わい。
水の専門家たちからも「理想的な水」と太鼓判を押されているそうです。
実際、ウィーンはEU圏内で5番目に大きな都市(人口約200万人)ですが、水道からはキンキンに冷えた、まるで高級ミネラルウォーターのような水が出てきます。
一口飲むと、まるで山の湧き水をすくって飲んでいるかのような、さわやかで清々しい味わいです✨
🌿 ちょっとした思い出
日本から遊びに来た友人が、バスルームで洗濯していたときのこと。
「水、どうしたの!?冷たすぎて洗えないんだけど!??」と叫んでいたことがありました。
蛇口から出る水があまりに冷たくて、手が痛くなってしまったんですよね…😆
「お湯!お湯にしてー!」と叫び返したのも、懐かしい思い出です😆
🧤 みなさんも手洗いや洗濯をするときは、温水を使うのがおすすめです。
(こちらでは、硬水対策の意味でも、基本的に洗濯物は温水で洗うのが一般的です。)

お料理で野菜を洗うときなんかも、冷たすぎて手が本気で痛くなるので、温水と交互に使ってなんとか頑張ってます😂
また、オーストリアの水はヨーロッパの中では比較的「軟らかめ」。
硬水が苦手な方でも、飲みやすく感じられると思います。
ただし、日本の軟水に慣れている方の中には、最初のうちはお腹がゆるくなる方もいるかもしれませんので、ご注意を。
🚰 ウィーン市内には水飲み場がなんと1600か所以上!
ウィーン市では、「すべての人の健康と生活の質(QOL)を高めること」を目的に、
無料で使える公共の水飲み場を、市内1600か所以上に設置しています。
公園、観光スポット、広場など、さまざまな場所に設置されていて、
屋外であっても水道の蛇口と同じ品質の水が使われているので、安心して飲むことができます。
ウィーンの人々は、屋外の水飲み場でもまったく気にせず、気軽にゴクゴク。
気にならないという方は、ぜひ旅行中にも活用してみてくださいね。
🟢 マイボトルに補給できるので、水を買う必要がなく経済的
🟢 薬を飲みたいときや、お子さんの喉が渇いたときにもとても便利
🔍 水飲み場の場所は、ウィーン市の公式ページ で検索することができます(下が水飲み場を表示した地図です👇)。
🍽 レストランでは「お冷」は出てこない?
オーストリアのレストランでは、日本のように無料でお水(お冷)が出てくることはほとんどありません。
こちらでは、食事の前に飲み物を注文するのが基本スタイルです。
お店に入って席に着くと、メニューを開く前に「お飲み物は何にされますか?」と聞かれることもよくあります。
初めのうちは少し戸惑うかもしれませんが、慣れてくると、
どのレストランでも扱う飲み物の種類はだいたい似ているので、
自分のお気に入りを決めておくと、スムーズに対応できますよ🍷
もちろん、「まず、メニューを見せていただけますか?(Könnte ich bitte die Karte haben?)」と伝えてもまったく問題ありません😊
💧 水を注文するときのポイント
オーストリアで水を頼むときは、たいてい ガラス瓶入りの「ミネラルウォーター(Mineralwasser)」になります。
ただし、炭酸入りが基本なので要注意!
種類 | 表記 | 意味 |
---|---|---|
炭酸入り | prickelnd / mit Kohlensäure | シュワっとした炭酸水 |
炭酸なし | still / ohne Kohlensäure | 無炭酸の水(日本の水に近い) |
炭酸が苦手な方は「Stilles Wasser, bitte(シュティレス・ヴァッサー・ビッテ = 炭酸なしの水をください)」と伝えるのが安心です。
小さめの瓶で提供されることが多く、
「Römerquelle(レーマー・クヴェレ)」や「Vöslauer(フェスラウアー)」など、銘柄名で書かれていることもあります。
🛒 スーパーで水を買うときの表記
表記 | 意味 |
---|---|
Prickelnd / Kohlensäure | 炭酸強め |
Mild | 炭酸控えめ |
Ohne / Still | 炭酸なし |
旅行中に購入する際にも、ラベルをチェックして、お好みに合わせて選んでみてくださいね。
💧「水道水(Leitungswasser)」は頼める?無料?
オーストリアでもレストランによっては、水道水(Leitungswasser)を頼むことも可能です。
お店によって対応は異なり、
無料で出してくれるところもあれば、数十セント〜1ユーロ程度の料金がかかる場合もあります。
「水が有料!?」と驚かれるかもしれませんが、
オーストリアでは「飲み物も含めて食事を楽しむ」という文化が根づいているため、
おしゃべりをしながらゆったり過ごす場では、自然と飲み物を注文する人が多い印象です。
☕️ お水の代わりに、軽めのジュースや炭酸水、コーヒーなどを楽しむのも素敵ですね。
💭 ちなみに…どうして水道水が有料になったの?
実は、水道水(Leitungswasser)を有料で提供するお店が増えてきたのは、ここ数年のこと。
飲食店にとって、飲み物は大切な収益源。
近年、「水道水でいいや」というお客さんが増えるにつれ、
飲み物の注文が減ってしまい、経営的に厳しくなるお店も出てきたようです。
そこで、ごく少額の料金(数十セント〜1ユーロほど)をいただいて水道水を提供するという対応が、少しずつ広がっていきました。
お客さんにもお店側にも配慮した、オーストリアらしいバランスの取り方なのかもしれませんね。🍽💧
一方で、平日のランチタイムなどは、飲み物を頼まずサッと食べて出る人も珍しくありません。
TPOに合わせて、気負わず対応してみてくださいね。
📝 ちょっとした豆知識
平日のお昼時は、「Mittagsmenü(ミッタークスメニュー)」と呼ばれる
お得なランチセットを用意しているお店もたくさんあります。
飲み物は別料金のことが多いですが、手頃な価格でボリュームのあるランチが楽しめますよ!
☕ カフェでコーヒーに「水」がついてくる理由
オーストリアのカフェでコーヒーを頼むと、
小さなグラスに入ったお水(Leitungswasser)がさりげなく添えられてきます。
実はこれ、「なぜ?」と深く考えながら飲んでいる人はあまりいないようで、
オーストリア人に聞いても、「うーん、どうしてかねぇ…?」といった反応が多い印象です。
でも、“物の本”によると、こんな説が紹介されていました👇
💡 お水が添えられている理由として、よく言われるのは…
- 苦味のあるコーヒーの後味を、すっきりとさせるため
- 利尿作用で失われやすい水分を補うため
- 胃への負担をやわらげるため
- 昔は「うちは良質な水でコーヒーを淹れています」という証しだった、という説も
☕✨どれもなるほど…と思えるものばかりですね。

♡すめぺん♡も、ちょっと濃くてどっしりしたオーストリアのコーヒーを飲むとき、この水に助けられています☕✨
🧳 まとめ|オーストリア旅行は「水」でもっと快適に
- オーストリアの水道水は、そのまま飲めてとても美味しい
- ウィーン市内には、無料で使える水飲み場がたくさん
- レストランでは飲み物の注文がマナー。水も有料のことがあります
- コーヒーと一緒に出てくるお水も、ウィーンの文化のひとつです
初めてウィーンを訪れたとき、
「蛇口からこんなに美味しいお水が出てくるなんて…!」と、
思わず感動したのを今でもよく覚えています。
買わなくても、安心して飲める水があるというのは、旅先では本当にありがたいこと。
マイボトルに現地の水を詰めて、“旅の味”として楽しんでみてくださいね☺️💧
オーストリア・ドイツの水事情について、以下の記事も参考になります。

