前回の記事<ウィーン*開催されているイベント(コンサート・オペラ・ミサ etc.)はこうやって探します!>では、ウィーンでチェックするべきイベントと、その探し方についてご紹介しました。
今回はその続編として、チケットの入手方法について書いていきたいと思います。
チケット入手の難易度から オンラインでの楽々チケット入手方法、
行き当たりばったり派の方のための 現地での突撃チケット入手方法、
あるいは 噂では“チケット入手はほぼ無理”などと言われるウィーンフィルを現地ウィーンで聴く方法、
また、オペラ・コンサートを鑑賞するにあたってのマナーやルール等の注意事項、
などについて、下に見ていきたいと思います。
チケット入手の難易度は?
国立オペラ座(Wiener Staatsoper)の場合、観光シーズンの公演日ギリギリ(公演前1週間以内など) かつ、特に人気の高い公演だったり、初演日<プレミア – オペラなどが(新しい演出で)上演される初日のこと>だったり、超人気歌手が出演したりする場合は、やはりチケットが売り切れになっている場合も多いですが、そういった条件が重なっていなければ、チケットは意外と余っています。
予算もあり、一人でふらっと立ち寄ってみる…という場合は買いやすいかと思いますが、チケットの値段や並び席にこだわる場合、入手はそれなりに難しくなってきます。
楽友協会(Wiener Musikverein)もウィーン・フィルハーモニー管弦楽団以外の公演でしたら、チケットは意外と余っており(もちろん例外もあります!)、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の公演であっても、入手方法がまったくないという訳でもありません(後述します)。
フォルクスオーパー(Volksoper Wien)、コンツェルトハウス(Wiener Konzerthaus)も上記同様、チケット自体は余っていることが多いです(こちらも上記同様、チケットの値段や並び席にこだわる場合は、入手はそれなりに難しくなります)。
ウィーン少年合唱団の金曜午後コンサート(Friday Afternoons)や日曜ミサ(Die Hofmusikkapelle-Messe)も、“公演日が明日!”など、よほどギリギリじゃない限り 意外と残席があります。
日本人が考える人気公演のチケットって、ジャ〇ーズであったり、人気ロックバンドのドーム公演であったり、Eテレ系子供番組のコンサートであったり… 笑、まず××の会員になって、かつ発売時刻と同時にネットにつないで何度もリロード(再読み込み)を繰り返して…とか、“一般人には チケット入手はまず無理”が前提なほど大変な印象があるのですが、ウィーンのクラシック音楽のチケットは、そういった日本の入手困難系コンサートに比べるとずっと手に入りやすいですので、前回の記事<ウィーン*開催されているイベント(コンサート・オペラ・ミサ etc.)はこうやって探します!>などを参考に、興味のある公演を探してみてください。
チケットは公演のどれぐらい前から購入できるの?
国立オペラ座のチケットは、通常 公演日2ヶ月前の月の月初めから発売されますが、前回の記事<ウィーン*開催されているイベント(コンサート・オペラ・ミサ etc.)はこうやって探します!>でも書きましたように、7月・8月は夏季休暇でオペラ座自体がお休みですよね。
そのため、9月・10月の公演のみ、“公演日2ヶ月前の月の月初めから発売開始”が、“公演日4か月前の月の月初めから発売開始”に前倒しされます。
公演日が2020年9月10日なら、チケット発売日は(2020年7月1日ではなく)4か月分前倒しされて 2020年5月1日 ということですね。
一方、フォルクスオーパーのチケットは、月初めに、翌月1日から月末までの全公演のチケットが一斉発売されます。
国立オペラ座のチケット発売開始時期より、1ヶ月遅く販売が始まる、ということですね。
12月分の公演は、11月1日がチケット発売日となる訳です(11月1日が土日祝日の場合は、翌営業日が発売日となります)。
夏季休暇の扱いは上記国立オペラ座と同様で、例えば2020年9月10日の公演でしたら、チケット発売日は(2020年8月1日ではなく)2020年6月1日となります。
7月・8月はまったく存在しないもの、と考えるといい訳ですね。
ウィーン少年合唱団の日曜ミサのチケットは、“何か月前から発売”のようなルールは見つけられなかったのですが、チケット販売状況を確認したところ(今は12月初旬です)、6月に終了する今シーズン 全ミサ分のチケットが購入可能でした。
ですのでたぶんですが、前シーズンの終わり頃から夏季休暇期間中にかけて、翌シーズンに開催される全ミサのチケットが一斉に発売されるのでは…と推測できます(確かな情報がわかりましたら、追記しますね。ウィーンの“音楽シーズン”というのは、9月に始まり 6月に終わります。7月・8月は夏季休暇です)。
まぁチケット発売日などはそれほどキリキリと考えなくても、よっぽど差し迫った日程、あるいはクリスマスミサなどでない限り チケット入手はほぼ可能ですので、ウィーン訪問が決まったらすぐにウェブサイトをチェックして購入、という程度の心構えで大丈夫です。
楽友協会とコンツェルトハウスのチケットは、概ね公演日の2ヶ月前から発売されます(※ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会は別扱いになります。後述しますね。)
ホールの会員になると1週間早く購入できるようになりますが(70ユーロほどの年会費がかかります)、たぶんこのページ、会員になるほどコアな音楽ファンの方はあまり参考にされないと思いますので、ここでは省いてしまいます😁
チケット入手はオンラインで楽々
私の場合、1ヶ月~2ヶ月も先のチケットを早々と手配するというような優等生的な計画性はほぼなくて、「来週辺り、何か聴きに行ってみようかなー」と探し始めることがほとんどです。
公演まで1週間もあればいい方。
日本から友人・知人が遊びに来てくれた時などは、だいたい「せっかくだから明日辺り、オペラでも行こうかー」的に決まったりします。
公演の1ヶ月前だろうが前日だろうが、とにかくチケット入手はインターネットで楽々です!
オーストリアは、私の印象ですが、インターネットの技術革新が相当進んでいる国の1つだという実感があり、オンラインバンキングであってもオンラインショップであっても、“…なんだか使いにくいなぁ…、わかりにくいなぁ…”ということがあまりありません。
なので、“残席さえあれば”になりますが、チケットの注文段階で苦労することはまずないかと思います。
前回の記事<ウィーン*開催されているイベント(コンサート・オペラ・ミサ etc.)はこうやって探します!>でご紹介した方法で これぞ!という公演を見つけたら、国立オペラ座なり楽友協会なりウィーン少年合唱団なり、とにかく各団体の公式ウェブサイトを開いてみてください。
- 国立オペラ座 <Staatsoper> ウェブサイト
- 楽友協会 <Musikverein> ウェブサイト
- フォルクスオーパー <Volksoper> ウェブサイト
- コンツェルトハウス <Konzerthaus> ウェブサイト
- ウィーン少年合唱団 <Wiener Sängerknaben> ウェブサイト
チケットはすべて、公式ウェブサイトから購入できるようになっています。
あるいは、公式ウェブサイトとつながっている公式オンラインチケット販売サイトに飛んで、そこで購入するという形になります。
★一口メモ ★
ウィーン少年合唱団のウェブサイトは、どこに公演情報があるのか 個人的に少しわかりにくかったのでメモしておきます。
三本線のメニューアイコンからメニューを開き、下位メニュー <Dates(ドイツ語の場合は Termine)>より <Austria(ドイツ語の場合は Österreich)>を選ぶと、オーストリア国内で予定されている全公演が表示されます。
また、ウィーン少年合唱団の金曜午後コンサートは合唱団自身が所有するホームコンサートホール「Muth(ムート)」のウェブサイトへ、
日曜ミサはチケット専門のオンラインショップ クルトゥラル(Culturall)にリンクされており、各々チケット購入先が違いますのでご注意ください。
国立オペラ座もフォルクスオーパーも、またウィーン少年合唱団の日曜ミサも、観たい公演のチケット購入ボタン(あるいは詳細ページへのリンクボタン)を押すと、クルトゥラル(Culturall)というチケット専門のオンラインショップに飛びます。
国立オペラ座、フォルクスオーパーのチケットを長らく販売してきた公式オンラインチケット販売サイト クルトゥラル(Culturall)ですが、2022年より、当該2団体は独自のオンラインショップでのチケット販売を始めたため、この記事の中で クルトゥラル(Culturall)が扱うのは、ウィーン少年合唱団の日曜ミサのチケットのみとなりました。
インターネットでのチケット購入はごくシンプル、
- 日本語表示に対応している場合、日本語希望の方は ページを日本語に切り替え、鑑賞希望公演の<チケット購入>ボタンをクリック。
- 会場の座席表上に わかりやすく残席が表示されますので、希望の席を指定。
- 必要項目を入力してログイン後、チケットの受取り方法を選択。
- 支払いはクレジットカードによる引き落としになります。
当たり前の流れでスムーズに進み、迷う箇所はありません。
※ 従来の 電話や郵便、ファックスやメールによるチケット注文方法もありますが、こちらのページではご紹介していません。
すぐ下の項目<チケットの受取り方法各種>内に、各々の団体のチケット購入方法についてリンクを貼ってありますので、詳細はそちらでご確認ください。
オンライン購入後のチケットの受取りも簡単です
チケットの受取り方法各種
チケットの受取り方法としては、
- <print@home>チケットという名称で、オンライン注文後に表示されるPDFファイルのチケットを、自分でプリントアウトし会場に持参する方法、
- e-Ticket などの名称で、オンライン注文後にメールで送られてくる(上記と同じ)<print@home>チケットを、スマートフォン上で入場時に提示する方法(メールに記載されたQRコードを提示します)、
- Apple社のアプリ<Wallet / Passbook>を利用する方法、
- シンプルに窓口に赴き、自分でピックアップ、
などがあります。
チケット受取り方法については、各団体で少しずつですが違いがありますので(大差はないです)、詳細をご覧になりたい方は下の公式ページでご確認ください。
- 国立オペラ座 <Staatsoper> のチケット購入方法
- 楽友協会 <Musikverein> のチケット購入方法
- フォルクスオーパー <Volksoper> のチケット購入方法
- コンツェルトハウス <Konzerthaus> のチケット購入方法
- ウィーン少年合唱団 <Wiener Sängerknaben> の金曜午後コンサート(他団体のようなチケット受取り方法に関する詳細ページはありませんが、上記受取り方法と同様です)
- ウィーン少年合唱団 <Wiener Sängerknaben> の日曜ミサ
★ 一口メモ ★
※ プリントアウトできるのは公演の前日まで、あるいは 公演開始時刻の少なくとも6時間以上前まで、など、会場ごとに細かいルールがあります。
※ また、公演の3週間前にならないとプリントアウトできない、125日前からプリントアウトできるなど、プリントアウトが可能になる時期に関しても それぞれ異なるルールがありますので、各購入規定・注意事項をよくお読みください!
※ 特に注意したいのは、チケットにプリントアウトされる名前です。
必ず、公演を実際に観に行く人の名前がチケットにプリントアウトされるよう、説明をよく読みながら設定してください。
会場によって、“席が隣り合っている場合は、来場する1名の名前がプリントアウトされていればOK”など、いろいろと異なるルールがありますので、こちらも注意して各購入規定・注意事項をよくお読みください。
会場入り口で本人確認があることもありますので、プリントアウトしたチケットで会場に入る場合、必ず本人確認ができるもの(パスポートが最適ですね)を忘れずにご持参ください。
チケットの受取り窓口
チケットの受取り方法として、“窓口に赴き自分でピックアップ”を選んだ場合の、各会場窓口について書いていきます。
国立オペラ座・フォルクスオーパーのチケット受取り
インターネットで購入したチケットは、
- 各国立劇場(国立オペラ座はもちろん、フォルクスオーパーも国立劇場系列です)の会場内チケット売り場<Tageskasse (英語では Box Office)>で受取り可能、
となっていますが、
チケット受取り窓口として一番オススメなのは、
- 国立劇場チケット売り場<Bundestheaterkassen>
です。
国立劇場系列のチケットを扱ういわば“中央機関”ですので、こちらで発券してもらったチケットは見た目が美しい!笑
(※2019年の情報です。)
質の良い紙に印刷されたチケットを おしゃれな封筒に入れて渡してくれますので、チケットを見ただけでもテンションが上がります。
大事なお客様をご招待する時、あるいは 記念にチケットを取っておきたいなんていう時にも、特にオススメです。
場所はまさに、国立オペラ座内。
誰もが必ず立ち寄るウィーンの中心部にありますので、場所的にも行きやすいです。
国立劇場チケット売り場 – オペラ座ホワイエ(Opernfoyer)内
– Bundestheaterkassen im Opernfoyer –
www.bundestheater.at
Opernring 2 /Herbert-von-Karajan-Platz, 1010 Wien
月曜~土曜: 10:00~18:00
日曜・祝日: 10:00~13:00
※ 特別な祝日等は営業時間が短縮されます。詳細は 公式ウェブサイト でご確認ください。
2020年まで、オペラ座裏辺りの Operngasse 2 にあった国立劇場チケット売り場ですが、2020年12月に国立オペラ座内(正確には国立オペラ座ホワイエ内)に移動しました。オペラ座の正面玄関に向かって すぐ右側、<Opernfoyer(オペラ座ホワイエ)>の目印がわかりやすく立っています。
フォルクスオーパー内のチケット売り場
– Tageskasse in der Volksoper Wien –
www.volksoper.at
Währinger Strasse 78, 1090 Wien
月曜~金曜: 10:00~18:00
土曜・日曜・祝日: 10:00~13:00
※ 特別な祝日等は営業時間が短縮され、また、夏季休暇中は営業していません。
詳細は 公式ウェブサイト でご確認ください。
楽友協会のチケット受取り
オンラインで購入したチケットの受取りは、楽友協会内のチケット売り場<Konzertkasse>で行います。
楽友協会チケット売り場
– Konzertkasse –
www.musikverein.at
Bösendorferstraße 12, 1010 Wien
※ 楽友協会正面玄関に向かって左側の通りに面しています。
ですので、チケット受取りの際は正面玄関から建物内部へは入らずに、建物左側へグルっとお回りください。
月曜~金曜: 9:00~19:00
土曜: 9:00~13:00
日曜・祝日: お休み
* 夏季休暇期間<7月・8月>の営業時間
月曜~金曜: 9:00~12:00
※ 上記営業時間に加え、楽友協会主催公演がある日(例外あり)の開演1時間前からもオープンします。
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会のチケットは、ここでは扱っていません(後述)。
コンツェルトハウスのチケット受取り
オンラインで購入したチケットの受取りは、コンツェルトハウス内のチケット売り場<Ticket- & Service-Center>で行います。
コンツェルトハウス チケット売り場
– Ticket- & Service-Center –
konzerthaus.at
Lothringerstraße 20, 1030 Wien
※ コンツェルトハウスの正面玄関に向かって左側です。
チケット売り場の入口は道路に面していますので、敢えて建物正面玄関からコンツェルトハウス内に入る必要はありません。
月曜~金曜: 10:00~18:00
土曜: 10:00~14:00
日曜・祝日・12月24日・聖金曜日(復活祭前の金曜日): お休み
* 夏季休暇期間<7月・8月>の営業時間
月曜~金曜: 10:00~14:00
※ 上記営業時間に加え、公演がある日の開演1時間前からも Abendkasse(夕方開く 当日券売り場)としてオープンします。
Abendkasse で扱うのは、当該公演のチケットのみですのでご注意ください。
ウィーン少年合唱団 金曜午後コンサートのチケット受取り
Muth チケット売り場
– Tagekassa –
muth.at
Am Augartenspitz 1, 1020 Wien
月曜~金曜: 16:00 – 18:30
※ 上記営業時間に加え、公演がある日の開演1時間前からも Abendkassa(夕方開く 当日券売り場)としてオープンします。
ウィーン少年合唱団 日曜ミサのチケット受取り
ウィーン少年合唱団 日曜ミサのチケットは、以下の3ヶ所で受取りができます。
ウィーン王宮礼拝堂内 窓口
– Kassa der Hofburgkapelle –
www.hofmusikkapelle.gv.at
Hofburg-Schweizerhof, 1010 Wien
金曜: 11:00~13:00、15:00~17:00
日曜 (あるいは ミサのある日): 8:00~8:45(ミサ開始前 ということです)
※ 金曜が祝日の場合は、木曜に変更されます。
※ 営業日が大変少ないですのでご注意ください!
ウィーン観光案内所
– Tourist-Info Wien –
Ecke Albertinaplatz / Maysedergasse, 1010 Wien
毎日: 9:00~18:00
オーストリア銀行アートフォーラム
– Bank Austria Kunstforum –
Freyung 8, 1010 Wien
毎日: 10:00~19:00
金曜のみ: 10:00~21:00
現地で直接チケットを入手する方法は?
何らかの理由でインターネットが使えず、“もうウィーンに来ちゃってるから、チケットが余っていれば買うし、なきゃ諦める”ぐらいのスタンスの方、あるいは“インターネット情報によると売り切れになっているが、当日の残券をねらってみたい”というような方は、各会場のチケット窓口で直接購入することもできます。
上で、チケットをオンライン購入した場合の チケット受取り窓口について書きましたが、チケット購入窓口もチケット受取り窓口も、場所としては同じです。
当日の公演の残券(=当日券)を売り出す窓口は、一般的には Abendkasse(夕方開く 当日券売り場)と呼ばれ、当該公演の開演1時間前から営業を始めるところがほとんどです。
<チケット購入&受取り窓口>・<当日の残券(=当日券)窓口>は、各営業開始時間自体は異なるものの 場所的には同じ窓口、ということもあります。
上記内容との重複もありますが、下に再度、各チケット売り場情報を載せます。
国立オペラ座とフォルクスオーパーのチケット売り場
国立劇場チケット売り場 – オペラ座ホワイエ(Opernfoyer)内
– Bundestheaterkassen im Opernfoyer –
www.bundestheater.at
Opernring 2 /Herbert-von-Karajan-Platz, 1010 Wien
月曜~土曜: 10:00~18:00
日曜・祝日: 10:00~13:00
※ 特別な祝日等は営業時間が短縮されます。詳細は 公式ウェブサイト でご確認ください。
2020年まで、オペラ座裏辺りの Operngasse 2 にあった国立劇場チケット売り場ですが、2020年12月に国立オペラ座内(正確には国立オペラ座ホワイエ内)に移動しました。オペラ座の正面玄関に向かって すぐ右側、<Opernfoyer(オペラ座ホワイエ)>の目印がわかりやすく立っています。
– Abendkasse im Foyer(国立オペラ座のみの当日券売り場)-
Herbert-von-Karajan-Platz (Opernring角), 1010 Wien
各公演の開演1時間前より営業開始(マチネー<昼間の公演>の場合は30分前より営業開始)
フォルクスオーパー内のチケット売り場
– Tageskasse in der Volksoper Wien –
www.volksoper.at
Währinger Strasse 78, 1090 Wien
月曜~金曜: 10:00~18:00
土曜・日曜・祝日: 10:00~13:00
※ 特別な祝日等は営業時間が短縮され、また、夏季休暇中は営業していません。
詳細は 公式ウェブサイト でご確認ください。
– Abendkasse in der Volksoper Wien(フォルクスオーパーのみの当日券売り場) –
Währinger Strasse 78, 1090 Wien
各公演の開演1時間前より営業開始
楽友協会のチケット売り場
楽友協会チケット売り場
– Konzertkasse –
www.musikverein.at
Bösendorferstraße 12, 1010 Wien
※ 楽友協会正面玄関に向かって左側の通りに面しています。
ですので、チケット受取りの際は正面玄関から建物内部へは入らずに、建物左側へグルっとお回りください。
月曜~金曜: 9:00~19:00
土曜: 9:00~13:00
日曜・祝日: お休み
* 夏季休暇期間<7月・8月>の営業時間
月曜~金曜: 9:00~12:00
※ 上記営業時間に加え、楽友協会主催公演がある日(例外あり)の開演1時間前からもオープンします。当該公演の残券・当日券は、こちらで販売されます。
コンツェルトハウスのチケット売り場
コンツェルトハウスのチケット売り場
– Ticket- & Service-Center –
konzerthaus.at
Lothringerstraße 20, 1030 Wien
※ コンツェルトハウスの正面玄関に向かって左側です。
チケット売り場の入口は道路に面していますので、敢えて建物正面玄関からコンツェルトハウス内に入る必要はありません。
月曜~金曜: 10:00~18:00
土曜: 10:00~14:00
日曜・祝日・12月24日・聖金曜日(復活祭前の金曜日): お休み
* 夏季休暇期間<7月・8月>の営業時間
月曜~金曜: 10:00~14:00
※ 上記営業時間に加え、公演がある日の開演1時間前からも Abendkasse(夕方開く 当日券売り場)としてオープンします。
Abendkasse で扱うのは、当該公演のチケットのみですのでご注意ください。
ウィーン少年合唱団 金曜午後コンサートのチケット売り場
Muth チケット売り場
– Tagekassa –
muth.at
Am Augartenspitz 1, 1020 Wien
月曜~金曜: 16:00 – 18:30
※ 上記営業時間に加え、公演がある日の開演1時間前からも Abendkassa(夕方開く 当日券売り場)としてオープンします。
ウィーン少年合唱団 日曜ミサのチケット売り場
ウィーン王宮礼拝堂内 窓口
– Kassa der Hofburgkapelle –
www.hofmusikkapelle.gv.at
Hofburg-Schweizerhof, 1010 Wien
金曜: 11:00~13:00、15:00~17:00
日曜 (あるいは ミサのある日): 8:00~8:45(ミサ開始前 ということです)
※ 残券・当日券があれば、上記ミサ開始前の8:00~8:45に販売されます。
※ 金曜が祝日の場合は、木曜に変更されます。
※ 営業日が大変少ないですのでご注意ください!
ウィーン観光案内所
– Tourist-Info Wien –
Ecke Albertinaplatz / Maysedergasse, 1010 Wien
毎日: 9:00~18:00
オーストリア銀行アートフォーラム
– Bank Austria Kunstforum –
Freyung 8, 1010 Wien
毎日: 10:00~19:00
金曜のみ: 10:00~21:00
服装は?荷物は?オペラやコンサート鑑賞のためのルールやマナー
オペラを鑑賞するときの服装は?
オペラ座やコンサートで鑑賞する場合の服装について、迷われる方も多いかもしれませんが、それほど神経質になる必要はないかと思います。
今回ご紹介している劇場・ホールで、一番服装に気を使うのが国立オペラ座、次に楽友協会・大ホール(=黄金のホール)かなと思いますが、国立オペラ座であったとしても、上は舞踏会にでも行けそうな きらびやかなドレスから、下はジーンズにポロシャツまで、(観光客が多いというのもあり)本当にいろいろな服装の方がいます。
フォルクスオーパーになってくると、公式ウェブサイト自体にも、「スーツやドレスと同じように、ジーンズとシャツでもご来場にふさわしいです」とフレンドリーに書かれていたりします。
例えば、国立オペラ座で係の方から注意を受けるレベルは、半ズボン、ビーチサンダル、ジャージの上下、トレーニングウェア、極端に穴の空いたジーンズといった、本当にこれからレジャーにでも行くような服装であり、例えばあまりお勧めはされないジーンズ&スニーカーであっても、注意を受けている人、というのを見たことはありません。
ただ、特に国立オペラ座の場合、座る座席により周りの方の服装がずいぶん違ってくる、ということはありえます。
下の図で言うと、濃いピンクで記された平土間の前方、あるいはボックス席の最前列、つまり舞台が一番よく見える高額な座席ですが、ここら辺に座る方は一番着飾って見えるかと思います。
それに続くのが、薄いピンクで記された座席ですね。
ですので、お手持ちのチケットの座席が濃いピンク・薄いピンク辺りのより高額な部類に該当する方は、特にちょっと服装に気を使われて、男性ならジャケットに できればネクタイ、女性なら多少パーティー仕様のスーツ・ワンピースなどを着用されると、あまり居心地も悪くなく鑑賞できるのでは、と思います。
また、演目自体もいわゆる“格付け”がなされていて、通常の公演の場合は<プライスA・B・C…>などとレベル分けされているのですが(上の図で、赤字でA、B、C…などと書かれているのが それです。A が特に人気の高い公演になります)、
特別に人気のある歌手が出演したり、新しい演出での初演(プレミア)だったりする場合、<プライスP、N、G>などの特別プライスレベルにカテゴライズされているときがあります。
<プライスP、N、G>の公演は、数としては多くはありませんが、もしたまたま手にしたチケットが<P、N、G>レベルに該当している!という方、しかも座席自体も濃いピンクであったり 薄いピンクであったり、高額席であるという場合は、男性であれば最低でもスーツ、女性なら結婚式の参列者レベル(欲を言えば“友人代表”ぐらいのレベルでしょうか 笑)の服装で行かれると安心かと個人的には思います。
現地の方と同レベルで着飾るのは旅行中はまず無理ですので、ご自身のできる範囲の“ハレ”の日の衣装で…という感じですね。
また、立見席で鑑賞される場合は、上記よりは一層カジュアルにされても特に問題はありません。
上にも書きましたように、係の方から注意を受けるレベル<半ズボン、ビーチサンダル、ジャージの上下、トレーニングウェア、極端に穴の空いたジーンズ 等々…>はやはりNGとなりますが、立見席で結婚式の参列者レベル…というのも却って浮きますので、ご自身のできる範囲できちんと感のある服装で行かれれば大丈夫です。
大きな荷物・コートは、クロークに預けます
コートやジャケット、かさばる手荷物、リュックサック、スーツケース、傘、楽器等は、すべて劇場内のクローク<Garderobe>に預けます。
クロークは各劇場内に数か所ありますので、案内の方に尋ねられてもいいですし、まぁ観客の方皆さん預けに行きますので その流れについていけばすぐに見つかります。
劇場内で火災等が発生した場合の避難通路確保の目的もあって荷物を預けますので、“面倒だしお金もかかるから、まぁ今回は持ち込んでしまおう”というのは許されず、リュックサックを背負ったまま入ろうとすると、案内の方に「荷物はクロークにお預けください!」などと声をかけられたり、意外と厳しくチェックされます。
クロークに荷物を預ける場合、一人1ユーロ~2ユーロほどの料金がかかる場合がほとんどです(国立オペラ座は無料になったと聞きました)。値段はクローク前に記載されています。
1人1ユーロ~2ユーロと決まっているので、コートや荷物など複数個預けても、料金が上乗せされることはありません。
料金が2ユーロの場合は、そのまま2ユーロを払ってもいいですし、料金が1,1ユーロなどと半端な数になっている場合は、1,5ユーロや2ユーロなど切りのいい値段で支払い、おつりをもらわないという方法がスマートで、また一般的でもあります。
荷物を預けると、番号の書いた“半券”がもらえます。公演後、荷物をまた引き取る際に必要な半券になりますので、公演中も大切に保管しましょう。
なお、ボックス席の方は、ボックス席内にコート掛け、傘置きが設置されていますので、クロークに預ける必要はありません。
また、公演のプログラムを売っている案内の方が所々に立っており、当日のプログラムを購入できますが、その値段もだいたい3,4ユーロだったり4,2ユーロだったり、敢えて半端な数にしてある場合がほとんどです。
その場合も上記クロークと同様、少し上乗せした切りのいい数字にして支払うのがスマートで、やはり一般的でもあります。
値段が3,4ユーロなので4ユーロを支払いたいという場合は、4ユーロを渡しながら「これで結構です(Stimmt so. / シュティムト・ゾー)」と言ってもOKですし、あるいは単に、「ありがとう(Danke! / ダンケ!)」と言いながら4ユーロ渡すだけでも、チップ込みで4ユーロ支払いたいのだと理解してもらえます。
細かいお金を持っていない場合は、5ユーロ札を渡しながら「4ユーロでお願いします(フィア・オイロ・ビッテ)」と言えば、案内の方が「Danke! ありがとう!」と言いながら、おつりの1ユーロを返してくれます。
立ち見席の場合は、マフラーやスカーフで場所を確保
立ち見席の場合は、係の方の誘導で“入場OK”の合図が出たら、すぐに、速やかに立ち見エリアに入り(できるだけ前の方がもちろんベターです!)、自分の場所を確保します。皆さん小走りで入って行って、ガンガンと場所取りを始めますので、その勢いに臆せず一緒に小走りで走って行きましょう(押したり押されたりの事故だけには十分ご注意ください!)。
場所を確保できたら、マフラーやスカーフを使って、自分の場所を確保します。一応、“一番上の手すりではなく、その一つ下のバーに巻く”というのが場所取りの暗黙のルールとなっているようです。
マフラー・スカーフ等で場所を確保し、立ち見席の場所取りが落ち着くまでは その場にとどまっているのが賢明ですが、一段落して立ち見席状況も落ち着いてきたら、その場を離れても大丈夫。よほど運が悪くなければ、せっかく確保したスペースを誰かに横取りされるということはありません。
この横取りについては、立ち見席の事情を知らない日本人の年配男性がやってしまっているのに遭遇したことがあります…。
その方は立ち見席の暗黙ルールをご存じなくて、「何だ!マフラーなんかで場所取りして!大人気ない!」と相当なご立腹。巻いてあったマフラーを押しやって、場所を横取りしてしまっていました。
確かに特殊なルールで、前知識がないと大人気なく見えてしまうかもしれませんが(苦笑)、暗黙のルールを守って楽しく観劇できるといいですね。
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会を聴くには?
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の「定期演奏会」と呼ばれているコンサートをご存じでしょうか?
土曜・日曜・平日に、合計月2-3回開催されているコンサートですが、いわゆる「ウィーンフィルのチケット入手はほぼ無理」と言われているのは、この定期演奏会のことです。
チケットは“会員制”での販売となっていて、一般販売はされていません。
(定期演奏会の会員制は、上で少し触れました“ホールの会員制”とは別物です。)
「じゃぁ、会員になればいいのか」と思われるかもしれませんが、会員枠は常に定員一杯。
“会員だったおばあちゃんが亡くなったので、会員権は子供に引き継いで…”というような場合も多いそうで、会員枠に空きが出るのは7年先とも15年先とも言われています。
ウィーンフィルの定期演奏会が聴けるかもしれない方法 その1
そんな“会員制”の定期演奏会ですが、用事が入ってたまたま演奏会に行けなくなってしまった、という会員さんももちろんいらっしゃる訳です。
そういった貴重極まる残券が、公演日の約1週間前から、ウィーンフィルの事務局で定価で(!)販売されます。
事務局の営業は 土曜・日曜・祝日がお休みですので、公演日の1週間前とお休みが重なった場合は、その翌営業日から販売されます。
ウィーンフィルのウェブサイトの各公演ページには、
本公演のチケットが返却された場合に限り、20XX年X月X日(X曜)の 9:30 より、電話で(+43 1 5056525)、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のチケットオフィスにて、およびオンラインで販売致します。
出典: ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 公式サイト
と詳細が出ていますので確認してみてください。
“二人で見に行くから 隣り合った席がいい”なんていうのは難しいかもしれませんが、とにかくチケットさえ入手できれば御の字!という方はぜひトライしてみてください。
ウィーンフィル チケットオフィス
– Wiener Philharmoniker Karten- & Ballbüro –
Kärntner Ring 12, 1010 Wien
※ ウィーンフィル チケットオフィスは、上記の楽友協会チケット売り場とは違います!
楽友協会からはほんの少し離れたリンク通り沿いにありますのでご注意ください。
Tel: +43 (1) 505 6525
www.wienerphilharmoniker.at
月曜~金曜: 9:30~15:30 および 定期演奏会の1時間前~
8月の月曜~金曜: 10:00~13:00
※ 7月は夏季休暇のため休業、その他にも休業になる日がありますので、詳細は ウェブサイトでご確認ください。
ウィーンフィルの定期演奏会が聴けるかもしれない方法 その2
チケットがどうしても手に入らない場合の最終手段、“チケット代行業者に頼む”という方法です。
チケット代行業者といっても千差万別で、正規の代理購入ルートでチケットを入手していない いわゆる“ダフ屋”であったり、
“チケット代行業者から買っている代行業者”であったり(もちろん手数料が2度かかります)、
早々とカード決済をしておきながらその後の対応が悪く、最終的にチケットを入手できたとしても無駄に神経をすり減らしたり、
キャンセル時に手間取り、無駄に疲れ果てたり…、
なんていう代行業者もあります。
法外な手数料が上乗せされるのでは…という心配もありますが、下に評判の良いチケット代行業者さんを1社ご紹介します。
オテロ チケット オフィス (Otello Ticket Office)
日本語での対応はもちろん、チケットの受け渡し方法なども安心・安全(①公演会場の窓口 / ②郵送 / ③宿泊ホテル / ④現地Otello窓口)、やむなくキャンセルする場合の対応もスムーズ、にもかかわらず上乗せされる手数料は良心的で(公演によって違いますが、上乗せ率は定価の35~60%ほど)、リピーターの多いチケット代行業者さんです。
オテロさん以外にも、日本語対応が可能なチケット代行業者さんを下にもう1社載せておきます。
定期演奏会に限らなければ、意外に聴ける機会も…
ウィーンフィルの定期演奏会は上にも書きましたように“会員制”。
チケットの入手は“不可能ではないけれど難しい”訳ですが、ウィーンフィルの公演は定期演奏会のみ、という訳ではありません。
ウィーンフィルのウェブサイト の コンサートメニューには、定期演奏会以外にも数多くのウィーンで開催される定期演奏会以外の公演が紹介されています。
例えば下↓の公演、上の図でご紹介した定期演奏会と指揮者も演目も同じ、日程も1週間ほど違うだけですが、こちらはいわゆる定期演奏会ではありません。
現在、開催日は目前に迫っている状況ですが残席はまだあり、オンラインで購入できるようになっています。
ウィーンフィル自身ではなく、楽友協会が主催するコンサートであったり、またウィーンのコンツェルトハウスで開催されるウィーンフィルのコンサートというのもあり、こちらは比較的簡単にチケットを入手できたりします。
また、ウィーン国立オペラ座でオペラを演奏するのも、ウィーンフィルの母体であるウィーン国立歌劇場管弦楽団ですし、上でもご紹介しているウィーン少年合唱団の日曜ミサも、ミサ曲の演奏はウィーンフィルの選抜メンバーによるものです。
“どうしてもあの楽友協会の黄金のホールで聴いたみたい”という方も多いかと思いますが、特にこだわりのない方なら、ウィーンでウィーンフィルを聴ける機会は意外に少なくありません。
ぜひ皆さんも、“世界最高峰のオーケストラの音”を体感してみてくださいね!
おわりに
前回の記事<ウィーン*開催されているイベント(コンサート・オペラ・ミサ etc.)はこうやって探します!>と併せて、ウィーンで開催されるイベントの検索 そして チケットの購入方法という流れで説明をしてきました。
イベントの検索方法 および 販売ルートが一元化しておりシステムもスマート、日本でイベントを探してチケットを購入するシステムより ずっとわかりやすいかと思います。
「ウィーンには来てみたけど、チケットの入手方法もわからないし、ま いっか。」と敬遠していた方も、ぜひ一度“音楽の都”ウィーンの音楽世界(できれば観光客向けではないものが お勧めではありますが…)を体験してみてください!
忘れがたい思い出の一ページとして皆さんの心に刻まれるような、そんな時間となりますよう願っています 😊